訪中外国人観光客が激増している理由とは?

人民日報 2024年07月08日 15:40

      英国で働く韓国人で、95後(1999-95年生まれ)であるコウ・ジュノ(Koh Junho)さんは6月11日、英国のエディンバラ国際空港から出発して、フィンランドのヘルシンキ・ヴァンター国際空港で乗り継ぎ、上海浦東国際空港に到着した。そして144時間トランジットビザ免除政策を活用して中国に入国。その後6月17日に再び上海を出発して、韓国のソウルに帰国した。

      中国では現在、インバウンド客が急増している。今年の夏、外国人観光客が増え、中国の人気観光スポットは外国人だらけになっているといった声も聞かれるほどだ。海外のソーシャルメディアで「China Travel」と検索すると、中国を旅行した外国人のビデオブログ(Vlog)が目を通しきれないほどたくさんヒットする。動画の長さは数十秒から数十分までさまざまで、撮影場所も有名な観光スポットから街中のナイトマーケットまでいろいろある。「China Travel」というハッシュタグが付いた動画は、海外のネットユーザーの間で人気を集めている。例えば、ショート動画共有アプリ・TikTokでは、このハッシュタグがついた動画のクリック回数が7億回に達している。

写真提供・新華社(撮影・陳愛平)

写真提供・新華社(撮影・陳愛平)

      外国人観光客が中国に押し寄せているのは、中国の魅力が高まっているだけでなく、新たに打ち出された政策と密接な関係がある。

      中国はここ半年間、インバウンド政策を最適化し続け、ビザ免除措置の対象国を増やし続けている。例えば、7月1日から、ニュージーランド、オーストラリア、ポーランドの一般旅券(パスポート)所持者は、中国でのビジネス、旅行・観光、親戚や友人の訪問、及びトランジットにおいて、15日間を超えない場合、ビザなしで入国することができるようになった。統計によると、2023年12月以来、中国はすでにフランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、スイス、アイルランド、ハンガリー、オーストリア、ベルギー、ルクセンブルクといった国をビザ免除措置の対象にしてきたほか、シンガポール、マレーシア、タイ、ジョージアといった国とは相互ビザ免除協定を締結してきた。昨年11月から、中国はノルウェーの一般旅券所持者を対象に、72/144時間トランジットビザ免除政策の実施を始め、今では144時間トランジットビザ免除政策の適用範囲は54ヶ国にまで拡大している。また、中国は5月15日から、沿海の省において、クルーズ船で中国に入国する全ての外国人団体旅行客を対象にしたビザ免除措置の実施を始めた。

      トランジットビザ免除政策を活用して中国旅行を楽しんだコウ・ジュノさんは、「本当に便利!」とし、「空港に到着してから、外国人は機械を自分で操作して、指紋を採取し、入国カードに必要事項を記入し、列に並ぶだけで、入国できた。必要書類さえ揃っていれば、入国までにかかる時間はわずか1時間」と振り返る。

      ビザ免除措置や相互ビザ免除措置の対象国が増え続けるにつれて、訪中外国人観光客も目に見えて増え、中国のインバウンド市場回復を促進する有力な措置となり、業界では同市場がさらに成長しているというのが共通認識になっている。(編集KN)

      「人民網日本語版」2024年7月8日